ウォーゲーム、シミュレーションゲームのあれこれ


by たかさわ

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戦闘力比早見表

Stalingrad

既に何度か言ったり書いたりしていますが、Avalon Hillの「Stalingrad」は僕が初めて入手したウォーゲームであり、かつ初めてプレイしたウォーゲームです。このゲームを錦糸町の駅ビルで買ってもらったのが1980年9月で、同じ年の12月に「Panzerblitz」を手に入れるまで、このゲームを繰り返しソロプレイしていました(翌年2月に高校受験があったんですけどね。。。)。

DSCN3486

このゲームでは戦闘をいわゆる「戦闘比」を使って解決するのですが、戦闘結果表の下に戦闘比を計算するための表が付いています。レターサイズ(?)の8割くらいのスペースを使ったこの表には縦横にずらっと目盛りが書かれていて、縦の目盛りに攻撃力を、横の目盛りに防御力をそれぞれ当てはめると、たちどころに戦闘比を求められるようになっています。

Battle Odds Chart

高校受験を間近に控えた僕にとって、攻撃力を防御力で(またはその逆で)割る暗算はそれほど難しくなかっただろうと思います。にもかかわらず、僕はこの表をほぼ欠かさず利用していました。この表は攻撃力が最大60、防御力が最大40なのですが、ときたまそれより大きなスタックが出現して困ったことも覚えています。

しかし、2番目のゲームだった「Panzerblitz」(このゲームも戦闘比を使います)をプレイする際にこの表を使った記憶はありません。その頃にはこの表を使わなくても正確に戦闘比を暗算できるようになっていたからだろうと思っていました。

Stalingrad - Instruction Folder

しかし、最近になって「Stalingrad」のルール(正確には「Instruction Folder」なのかも。。。)に目をとおしたところ、戦闘比を計算する規則が書かれていないことに気づきました。「防御側が有利になるように端数を処理して戦闘結果表にある比率にする」というような記述はルールにも図表にもないのです。戦闘比は表で求める前提だったのかも、と思いなおしました。

Stalingrad - Combat Rules

実のところ、戦闘比を求める際の難しさは暗算にではなく、「防御側が有利になるように切り捨てたり切り上げたりする」という部分にあるのではないか、と今さら気づきました。Avalon Hillが初期のウォーゲームたちに「比を求めるための表」を付け、「端数処理の掟」を文章で説明しなかった理由はそこにあるのかも、と妄想してひとりでウンウンと頷いてしまいます。

とはいえ、最近のゲーム、というかAvalon Hillのごく初期のゲーム(「Blitzkrieg」より前の、でしょうか?)以外においてこの表を見ることはないように思います。「端数処理の掟」は実はそれほど難しくないと気づいたからなのか、電卓が普及したからなのか、その他の理由なのか、正確なところはわかりません。表を用意した人の心配は単に杞憂だったと言うことかもしれません。

でも、いまどきネット上にA4のPDFを1個置いておくことは簡単です。もしかしたら誰かの役に立ったりするのかもと思い、「戦闘力比早見表」を作ってみました。興味のある方はダウンロードして印刷するなり、タブレットやスマートフォンに入れるなり、再配布するなり、自由に使ってください。

戦闘力比早見表

戦闘力比早見表をダウンロードする(PDF 21.7KB)

電卓やコンピュータを使えばよい、という考え方ももっともだとは思うのですが、計算そのものではなく、端数をどう処理すべきかが分かりにくいことが問題であると考えるなら、計算機の使用は根本的な解決策にならないように思えます。

また、戦闘比を使わないゲームをプレイすれば、というご意見にはある程度賛成するものの、僕は「戦闘比」という考え方自体が結構好きであることと、戦闘比でなければ提示できない何かがあるという考え方ゆえ、全面的に同意することはできません。

「戦闘比が苦手」という理由だけで特定のシステムやゲームを敬遠してしまう人がいるならばちょっと残念であり、「戦闘力比早見表」が「戦闘比を計算するのが面倒くさい」と思っている人のお役に立てばとても嬉しく思います。その他、戦闘力比は暗算できるけれど、ちょっと自信が持てないときに活用したり、「83:17」のような暗算の面倒くさい(個人差があります)局面で利用するといったこともできると思います。
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by gameape | 2011-12-23 15:29 | 考えごと | Comments(1)

Charles S. Roberts (1930-2010)

僕が初めて手に入れたウォーゲームはAvalon Hillの「Stalingrad」で。。。

Charles S. Robertsさんの訃報を読んで、そんな書き出しの文を書こうと思った。
でも、BoardGameGeekで調べてみたら「Stalingrad」のデザイナーは別の人だった。
(Lindsley SchutzさんとThomas Shawさんだそうです)

Robertsさんがデザインしたゲームのリストを見てみた。
でも、僕が手に入れたことがあるものは1個もなかった。

Afrika Korpsはプレイしたことがある。
とても面白く、いつでも再戦したいと思うゲームだ。
Bismarckは1980年版を持っているけれど、これは特に根拠なくJack Greeneのゲーム、という印象が強い。

MidwayとかBattle of the Bulgeも別の人のデザインだったのね。
我ながら、随分でたらめな知識を持っていたのだなと思う。
訃報をきっかけに気づいたことがちょっと後ろめたい。

戦闘結果表(Combat Result Table)。
部隊名と戦闘力と移動力が書かれたコマ。
グリッドと地形が書かれたマップ。

これらはいずれもRobertsさんによって世に出たものなのだそうだ。

僕がウォーゲームに触れたとき、これらにビリビリと痺れさせられた。
そして、これらのコンセプトを引き継いだり、裏返して活用したり、あえて別の手法を選んだりしてさらなる痺れを追求するウォーゲームたちに囲まれ、僕は幸せな趣味の世界を生きている。

ウォーゲームに限らず、自分が好きなもののルーツに触れるときってある。
「あぁ、この曲(とか映画とかマンガとか(以下略))の手法は昔のアレからきてるのね」
そういう種類のことに気づく体験。
そんなとき、今好きなものは依然として大好きで、「昔のアレ」にはやんわりとした感謝の気持ちを持ったりする。

僕はウォーゲーマーとしてRobertsさんにそういう種類の感謝をしているのだろう。

その程度の距離感だから、好きでした、とか、思い入れがすごいです、とか、そんなことはおこがましくて言えない。
でも、この人がいなかったら自分の大好きなあのゲームや、このシリーズが生まれなかったかもしれない。
そう思うと、やんわりした感謝が積もり積もって、ものすごくありがたい気持ちでいっぱいになる。

Robertsさん、いまさらではありますが、どうもありがとうございます。
今何か感じてらっしゃるとすれば、それが安らかなものであることを願っています。
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by gameape | 2010-08-31 12:24 | Comments(0)