Here Come the Rebels! 2(Roads to Gettysburg 2に入っている)の「South Mountain」です。1回目のイニシアティブはシナリオ特別ルールで北軍が取り、その後2回も北軍のイニシアティブになり、しかもその3回において移動力のダイスがすべて6が出るという極端な序盤になりました。ここで北軍はReno、Reno、Hookerの順番でそれぞれ全ユニットを活性化し、まずはMountain Houseを攻略します。
4回目からは南軍が連続してイニシアティブを取り、Longstreetが戦場に移動します。移動のダイスは今ひとつで疲労レベルは3に。その時点の盤面が冒頭の画像です。北軍はMountain Houseを攻撃した際に戦力1ポイントを失っていましたが、Mountain Houseは3VPなので、このままゲームを終えれば最低限の勝利に必要な2VPを得点できます。
次のイニシアティブは南軍。負けないためにはMountain Houseを奪回するか、両軍の損失の差をあと1ポイント増やさねばなりません(南軍は損害なしで、北軍に1ポイント損害、など)。Mountain Houseの北軍は戦闘力が7。Longstreetのスタックなら2:1にできます。しかし、戦闘後前進でZittlestownの守りが弱まるのは好ましくないし、攻撃のダイスが悪くて多くのユニットが疲労レベル4になってしまうのも困る。攻撃を1:1にすれば予備を持てるけれど、そもそも攻撃が失敗したらゲームの勝ち目はほぼ消えてしまいます。
結局、戦闘力比がちょうど2:1になるD.R.JonesとHoodで攻撃してこれが成功。南軍はMountain Houseを奪回します。対する北軍はHookerが1個師団を南に回してColquittを敗走させ、Rohensville(3VP)に続く道がガラ空きになってしまいます(上の画像)。
南軍はRodesをBoonsboroから動かしてRohensvilleの手前に置き、RickettsはRodesを攻撃したところで力尽きます。北軍はHookerの残り2個師団を南北にふりわけ、BoonsboroとRohensvilleを「王手飛車取り」の状態にします(上の画像)。
南軍はEvansをRohensvilleの1ヘクス前に置き(戦闘後前進でRohensvilleを取られないように)、LongstreetとGarlandと5VAでBoonsboroを守ることに。これでD.H.Hillを除くほぼすべてのユニットが疲労レベル4になり、D.H.HillもZittlestownをを空けることができず、南軍にできることは実質なくなりました。北軍は騎兵を大きく迂回させてBoonsboroの側面を押さえ、HookerとMeadeが万全の体制でLongstreetを撃退しました。
D.H.Hillがアクロバットを演じて大逆転を起こす可能性もあるのかもしれませんが、ゲームはここで終了としました。両軍の損失は同じだったので、VPはBoonsboroの7VPだけ。北軍の実質的勝利です。
南軍は全般にかなりよい決断ができていて、ミスを重ねたのはむしろ北軍だと思います。Renoを別のユニットにスタックさせていれば、よりスムーズにゲームを決められただろうし、スタックしたまま何もしていなかったCoxとRodmanの、どちらか一方を北側の峠に送るのもよかったでしょう。序盤3回目の北軍イニシアティブで、Hookerを動かしたのも早計だったように思います(ここで移動力のダイスが悪いと南軍はかなり楽になる)。
このシナリオで北軍が最初にRenoを活性化して、移動力のダイスで6を出すと、南軍プレイヤーとしてはちょっと焦ると思います。それが3連続するような強運となると、挽回するには南軍にもそれなりの幸運が必要なのでしょう。史実では北軍が南軍の命令書を入手するという強運に恵まれたわけですが、それを相手にしたリーやロングストリートの苦労は、今回のプレイにおける南軍のツラさと似たものだったに違いありません。