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ウォーゲーム、シミュレーションゲームのあれこれ


by たかさわ
お昼過ぎから午後9時過ぎ(例会終了時)まで参加して、ASL Starter Kit #2 を2回、Jenseits von Theben を1回プレイ。ASL SKは1勝1敗、Thebe はビギナーズラックでトップになってしまった。

ドイツゲーを初めてプレイしたときに、ルールとかゲームのコツとかを全然飲み込んでないのに勝ってしまうことって多いと思うんだけど、何か理由があるんだろうか。初心者だから手加減してもらってるということか、初心者だからマークされないということか、はたまたプレイ経験のあるゲームでは要らないことを考えすぎて自滅してしまうのか。

ASL Starter Kit #2
ASL Starter Kit #2 - S10 Paper Army:ギリシャ軍担当。序盤、かなりのユニットをやられてしまって焦ったものの、移動力不足で突破できないイタリア軍ユニットが続出して勝利をいただく。

ASL Starter Kit #2
ASL Starter Kit #2 - S16 Legio Patria Nostra:ドイツ軍担当。複数ヘクス建物のほぼ全部を守ろうとしてしまった戦略が誤りだったことを痛感しつつ、最終ターンを待たずに負け宣言して終了。

信玄上洛
信玄上洛

Jenseits von Theben
Jenseits von Theben:考古学的財宝を表すチップを収める布の袋が非常に素敵。
# by gameape | 2007-11-04 00:44

ベル・ボイド

YSGAのブログで紹介されていた「アメリカのジャンヌ・ダルクたち」という本を読んだ。
南北戦争中、及びその前後における、何人かの女性の生き方を綴った本である。
筆者さんの意図するところではないかもしれないが、性別のことよりも、南北戦争に関する記述に惹かれて購入してしまった。



全体にあっさりした内容ではあるものの、あちこちに見られる南北戦争に関する記述は、期待に違わずとても興味深く読むことができた。
とりわけ面白かったのは、南軍のスパイ、ベル・ボイドに関する記述である。
  • ボイドはバージニア州(南北戦争の途中でウェスト・バージニア州になる)のマーティンズバーグで生まれた。
  • 1861年7月4日に北軍兵士を撃ち殺した彼女は、フロント・ロイヤルに引越して南軍のためのスパイ活動を始める。
  • 1862年5月中旬には、北軍の中尉に取り入ってウィンチェスターに侵入、そこで得た情報を南軍のジャクソンやアシュビーに送っている。
  • 送られた情報の中には、シェナンドア渓谷にバンクス、ホワイト、シールズ、ギアリー、フリーモントが集結しつつある、というものもあった。
登場する地名は、いずれもStonewall in the Valleyのマップに収められた、僕にとってはなじみのあるものである。
Stonewall in the Valley - Martinsburg
マーティンズバーグ (SIV N4317)
南軍にここを取られると、北軍はかなりきつい。

Stonewall in the Valley - Front Royal
フロント・ロイヤル (SIV M4615)
北軍の重要な目標のひとつだけれど、川が増水すると孤立するので注意が必要。

Stonewall in the Valley - Winchester
ウィンチェスター (SIV N3333)
ゲームのヘソとでも言うべき町。序盤にここを奪取できないなら、北軍は投了してよいかもしれない。

人名についても、見覚えのあるものばかり。
ホワイトとゲアリーを除く5人はStonewall in the Valleyのコマになっている。
ホワイトはHere Come The Rebels!の、ハーパーズ・フェリーの守備隊の1個を率いている。
GearyはStonewall's Last Battle (1863年4月)に師団長として登場する。

さらに、北軍がジャクソンに対して集結を始めた1862年5月20日過ぎというのは、Stonewall in the Valleyのシナリオ「ウィンチェスター」が扱う時期そのものである。
このシナリオにおいて、北軍の増援(フリーモントやシールズ)が主戦場に到着するまでに南軍がある程度の時間を持てるのは、ベル・ボイドのおかげなのかもしれない。

GCACWシリーズの他に思い当たったのは「Blue vs Gray」だ。
このゲームの南軍のカードに「La Belle Rebelle」というのがあり、これはボイドのスパイ活動をシミュレートするものである。
このカードをプレイすると、南軍プレイヤーは北軍の手札を見ることができる上、シェナンドア渓谷における防御において、ダイスに-1の修整をおこなうことができる。

Blue vs Gray - "La Belle Rebelle"

カードのタイトル「La Belle Rebelle」は、フランス人の従軍記者がボイドに付けたあだ名だそうだ(参考Web)。
おそらくはフランス語で「反逆者のベル」というような意味で、「ラベル・ルベル」とでも発音して韻を踏んでいるのだろう(面倒なので詳しくは調べていない)。

余談だが、Blue vs Grayでは、戦闘のダイスがより大きいことが、攻撃側にとってよりよいことだとは限らない。
例えば、修整後のダイスが3なら勝ちだが、4なら負け、ということがある。
それ故、このカードを使ったからといって必ずしもよりよい結果になるとは限らないのではないかと思う。
「La Belle Rebelle」は戦闘解決より前に使わなければならないカードだが、その他の「いつでも使えるカード」を、ダイスをふった直後に使ってよいかどうかを、相手プレイヤーと事前に調整しておいた方が良いかもしれないと思う。
そんな心配をするよりも、このゲームを対戦できるかどうか心配すべきだとは思うが(笑)。

「アメリカのジャンヌ・ダルクたち」のベル・ボイドに関する記述はほんの10ページほどである。
しかも、かなり字が大きい(おかげで読みやすかった(笑))。
この本が人にお勧めできるものであるかと聞かれると、ちょっと迷う。
とはいえ、僕がこの本を読んで、先に書いたようなくだらないけど楽しい思索を続けることができたことは確かである。

もし立ち読みできる機会を持つことができたなら、手にとってみてはどうかと思う。
# by gameape | 2007-10-31 00:40
しゅみのしみゅれーしょんげーむを更新しているtakoba39714さんと再びお会いする機会を持った。
関西から東京に遠征してきたtakoba39714さんとお会いするのだから、こちらがサクサクっと段取りするのがオトナなのだろう。
けれど、直前まで僕は何も決められないまま「とりあえず駅についたら携帯に電話ください」とか言って、グダグダの行き当たりばったりになってしまった(汗)。
とりあえず、新宿のイエローサブマリンへご案内することはできた(当たり前か)。

その後、お店に入ってビールをおいしくいただいたものの、1杯目を飲み終えたあたりで僕はかなり出来上がってしまった。
決してお酒に強いわけではないけれど、普段はそんなに早くは酔わないつもり。
ロレツが回ってなかったり、同じことを繰り返してしゃべったり、既に聞いていることを尋ね返したりしたのではないかと思う。
今後は気をつけようと思う。

話したこと(必ずしも2人が同意したことや、話した人がそう思っていることではない)で覚えていることを適当に並べると次のような感じである。

ウォーゲームのルール説明をスライドでやってみたい / ひこにゃん / 帝海第3艦隊 / おでんと言えばチクワブでしょう / AIR POWER / ウォーゲームのインストが苦手 / それなら帰ってソロプレイした方がいい、というとき / 戦略級ミッドウェイ / ウォーゲームは新たに出版されなくてよいか / 鮒寿司 / 次回はゲームしましょう / ゲームをプレイすることを前提にせずウォーゲーマーに会うこと / 回数をこなす人向けデベロップ、それほどの回数をプレイしない人向けデベロップ

とても楽しく、色々な思索のヒントを得られる時間を持つことができたのだけれど、前述のとおり僕はかなり酔っ払ってしまった(2杯目のビールは諦めてペリエを飲んでた。。。)。
日曜の夜だから、それほど遅くならずに家に帰りたいという気持ちを差し引いても、かなり早い時間にお開きにしてしまった。
次回があるとすれば、コンディションをきっちり整えて呑み食べしにいくぞ、と。
# by gameape | 2007-10-28 23:31 | ウォーゲーマーと呑み食べ会
先日、Rebels in the White House (RWH)のVassalモジュールが発表され、既出のGCACWシリーズはすべてVassalでプレイできるようになった。
これを記念して、と言う訳でもないのだけれど、このところしばしばRWHの最初のシナリオ「Monocacy」のソロプレイをしている。
そのうちの1回をUSTREAM.TVで動画化してみた。


ソロプレイであれ、人とのプレイであれ、プレイ中のウォーゲームを動画にしたいという気持ちは前からあった。
何度か動画の作成を試みたこともあるのだけれど、これがなかなか面倒くさい。
動画1分を作るのに何分もかかってしまうのである。
慣れれば変わってくるのかもしれないが、10分のプレイを動画にするのに1時間もかかるのは面倒くさくてやってられない。
かといって、ウォーゲームのプレイ内容が分かるようにするためにはある程度の長さの動画である必要があるに違いない。

その点、基本的にネット上での生放送を想定して作られているUSTREAM.TVは非常に便利だ。
デスクトップを生放送するように設定して「On Air」ボタンをクリックすれば、あとは適当にしゃべりながらゲームをいつもどおりプレイすればよいのである。
画質も音質も、とても褒められる品質ではないと思うのだけれど、「作成時間 = プレイ時間」になる枠組みの気軽さは捨てがたい。

深い考察もなくダラっとプレイしたものを、約25分にわたって収録しただけのものである。
25分を費やして閲覧する価値はないんじゃないかと思う。
興味を持った人が、最初の1分とか30秒を見て「ふーん」と思っていただけるならこれ幸い。
# by gameape | 2007-10-13 18:20 | 電源必須系
GCACWシリーズのマップで、Culpeperから南西2ヘクスのところにあるGaine's Mill (SJW S1219)とBowen's Mill (SJW S1218)の間を流れる小川(Creek)には道が通っていない(下の図の赤い矢印が示すところ)。

Culpeper on Stonewall Jackson's Way map

このシリーズにおいては、雨で増水さえしていなければ小川を道なしで渡っても、それは小川のない平地を移動するのと同じことになるのだが、そもそも道のない平地に移動するには3移動ポイントを消費しなければならない(道があれば1移動ポイントで移動できる)。
そんな訳で、Culpeper周辺を舞台とするゲーム(SJWやBTCなど)において、このヘクスサイドはプレイヤーをしばしば困惑させると思う。
実際僕は、今プレイしているBTCの「Lincoln - Stanton Plan」において、このヘクスサイドに道が通っていれば、Longstreetの左翼をちょこんと塞いでいるStuartを攻撃できるのになぁ、とブルーな気持ちになっているところである。

相手プレイヤーの「ここには橋がなかったんですかね」というコメントに興味を惹かれ、American Memory from the Library of Congressに掲載されている地図を見てみることにした。
このWebサイトには、Jedediah Hotchkiss作の地図が掲載されていたりして、うっかり見ると廃人になるまで時間を使ってしまいそうなので、あまり見ないようにしている(若干誇張しているけど、かなり本当)。

「Culpeper」をキーワードに検索して何枚かの地図を見るうちに、Culpeper周辺の1863年のマップにたどり着いた。

Culpeper on CoL map

この地図と比較して最初に感じたことは、GCACWシリーズのマップ作成者がBowen's Mill (赤い矢印) とGaine's Mill (黄色い矢印)を隣のヘクスにするまでに、それなりな決断をしたのだろうなぁ、ということだ。

Bowen's Mill と Gaine's Mill

で、ことの発端に戻って、Gaine's MillとBowen's Millの間に橋がないのか、あるのか。
この地図を見ただけではちょっと判断できない、と言いたくなってしまった(汗)。
かといって、他の地図を探し始めたら、僕の日曜日は終わってしまう。

この地図では南からBowen's Millに通じる道が川を渡っている。
しかし、この道はGaine’s Millから延びているというよりは、Fox Mountain (SJW S0920)から延びているという感じだ。
かといって、GCACWシリーズのマップにおいてFox MountainからBowen's Millに移動する場合、道で直線的に移動することはできず、一度Culpeperから北西に延びる大通りに出てから南に戻る必要がある。

うーむ、この考察は楽しすぎる。

当時の地図とゲームのマップのどちらが正しいかとか、そんなことはどうでもいいのである。
当時の地図を見ること自体の面白さはもとより、自分が愛してやまないゲームが、どのような考察によって作成されたかについて思いをはせることが、とてつもなく面白そうなのである。

ウォーゲームを対戦する楽しさを否定するつもりはないけれど、対戦ばかりがウォーゲームの楽しさではないと思う。
気合入りの対戦の途中における対戦相手のコメントに触発され、その対戦を思い浮かべながらあれこれと調べものをすることも、僕にとってはウォーゲームの大きな楽しさなのである。
# by gameape | 2007-10-07 14:21