
「河越合戦」の序盤だけを、2回ソロプレイしてみました。質で勝る北条軍が数で勝る敵に包囲された河越城を救おうとする設定は非常に面白いです。
ルールは簡単で、両軍にそれなりの選択肢がありそうで、多くの人と繰り返しプレイできそうなゲームなのではないかと期待が膨らんでいます。プレイ相手や対戦するゲームを決めずにゲーム会に出向いたときに重宝しそうです。
ルールは比較的容易で、かつ明快に書かれていると思うのですが、プレイヤー同士が事前に合意を持っておいた方がよいかもという箇所がいくつかありました。揚げ足とりな物件も少なからずありますが、まとめてみました。
初期配置:
揚げ足ですが、「河越城包囲エリア」が定義されていないようです。「足利」「扇谷」「山内」と書かれた三色の点線で囲まれた領域のことだとは思います。また「足利」が「古河公方」のことであると理解するのに僕はちょっと時間がかかりました。
4.24にある「河越城に面している全ヘクス」というのは「河越城包囲エリア」の最も内側にあるヘクスたちを指すと理解しています。とはいえ、ルールを読んでいたときには河越城メガヘクスの外周に隣接する12個のヘクスを指すのだろうと考えていました。
(蛇足、冒頭の画像は1回目のソロプレイのセットアップで、「包囲しなければならない」を完全に忘れてます)
手番チット:
手番チットを投入する際、相手プレイヤーが何を選んだかを見てはならない、と理解しています。また、大将チットが引かれたときに選べる大将ユニット(5.5)は1個だけですよね?と揚げ足とりをしたくなりました。
移動:
「移動力が足りなくても1ヘクスだけは動ける」という種類のルールがないので、指揮範囲外の反北条ユニットは4MP以上かかるヘクス(小川を渡って湿地、河を渡って雑木林、など)に進入できません。河川越し(6.3)とは「河」のことだけを指し、小川を渡っての突撃はできると考えています。
戦闘:
「A1/D2」の結果が出た際、防御側が損害を1ポイントしか消費できなかった場合でも、攻撃側は1ステップの損害をこうむると理解しています(A1/DEがあるので、そのほうが自然かなと)。
敵ユニットのいる(いた)ヘクスから必ず遠ざかるように退却する(9.63)における「敵ユニット」は、その退却を引き起こした戦闘に参加した敵ユニットのことか、それともすべての敵ユニットのことか、また、遠ざかることができない場合はステップロスなのか、を明確にしておいた方がよいと思います。
河越城:
河越城についてはルールブックにはない規定が地形効果表に書かれていて、両者の辻褄をうまくあわせられずにおります。

地形効果表の河越城のところに「地形効果は北条側のみ」とありますが、これは「左1シフト」と「攻城戦による戦闘結果の読み替え + 攻撃側退却不可」だけに適用し、移動やZOCについては両軍が同じ影響を受けるのがよさそうに思います。
地形効果表にある「相互損害(A*/D*)の場合、防御側の結果は無効」という記述が、攻城戦ルール(A1/D1やA1/D2を読み替える)とマッチしません。「乱戦」のことを指すと解すべきなのかなと思ったりしています。
攻城戦における「攻撃側は必ずステップロス」というルールが「A1/D1」「A1/D2」以外の戦闘結果にも適用されるのかも明確にしておくほうがよいと思います。ルールの書き方としては「適用されない」に見えますが、「A1/DE」のときは適用した方がよさそうにも思います(そもそも、城内でそんな戦闘結果は出ないのかもしれませんが。。。)。
最後に「城門」の扱いです。実は城門以外の城ヘクスサイドは移動も戦闘もできない、だったりするのでしょうか。そのようなルールは見つけられなかったのですが、城門が存在する理由を考えるにそういうものだったりするのかなと。。。
以上、重箱の隅と揚げ足ばかりで、気分が悪くなった人がいたらごめんなさい。「城」とか「大将」とか、一発で変換できない単語がしばしば登場して、コチラ方面と自分の縁の薄さを痛感しています。「同じ丸内での戦闘」という記述の意味が分からず「丸 城用語」でGoogle検索したりもしました。
いろいろ書きましたが、この記事に書かれた事柄を明確にしないままプレイしても、問題は生じないんじゃないかと思います。質対量で包囲救出戦という、ウォーゲーマー的にはそれだけで満貫(個人差があります)な設定ですので、機会を見つけて(作って)是非対戦を実現させたいです。

「CD-ROMの寿命は20~30年」と書かれた記事を読みました。そういえばそんな話を聞いたことがあるなと思いつつ、さらにGoogleであれこれ検索するうちに、CD-Rの寿命はもっと短いという話にも行き当たりました。CDを使い始めてそろそろ四半世紀と考えるとしみじみしてしまいます。
僕が最初のスキャナを買ったのが10年前でして(2001年の暮れにウマ年の年賀状を作るのに使った)、コマを切る前にスキャンしてCD-Rに保存するようになったのもこのころです。「CD-Rの寿命は5年くらいかも」という話もあるので、既に心配していないとマズいのかもしれません。
ウォーゲームを買ったらコマを切る前にコピーするべし。そう教えてくれたのはホビージャパンの1980年7月号じゃないかと思います(僕が最初に買ったHJ誌で、特集は「北極熊の末裔T-72」)。でも、当時はコピーが気軽にはできない値段で(1枚10円だと「激安」だった)、お小遣いの大半をテレビゲームにつぎ込んでいた中学生の僕は、初めて買ってもらったウォーゲームのコマをコピーせずに切りました。

2個目のゲームはコピーせずに写真を撮りました。現像とプリントにかかるお金はコピーより高価なのに、どうしてこんなことをしたのでしょう。若い人の考えることはよくわかりません。

その次のゲームにはセットアップに使うOBシートがついていて、これがあればコピーは不要と喜びました。これが僕にとって初めての「ステップロスありゲーム」で、実際にコマを紛失したものの裏面に何が書いてあったか分からなくなった、というオチがつきます。

初めて入手したSPIのゲームで、ルールブックの巻末にコマのコピー(?)が掲載されているのを見たときは感動しました。SPIのゲームには他にも「かゆい所に手が届く」要素が多くて感心したことも覚えています。

徐々にコピーが安価になってきて、さらに高校生になってお小遣いにも若干余裕が出てきたりして、コピーを取ることができるようになりましたが、コピーを取らずにコマを切っちゃうことが多かったように思います。
その後、21世紀にスキャナを導入して現在に至ります。当初は画像データをCD-Rに保存していましたが、最近はハードディスクに保存しておくことが増えました。一応、複数のハードディスクにコピーしてクラッシュに備えています(Time Machineは便利です)。
振り返ってみるに、コマを無くしたけれどコピーがあって助かった、という経験は1回だけだと思います。30ウン年で1回。実は紛失に気づいていないのかもしれませんが、コピーの上にコマを並べて全部揃ってるか調べる、なんてことはまずしないので、コピーがあってもなくても関係なさそうです。

とは言え、コマをスキャンしておくと、コマを見たいときにいちいちゲームの箱を開けなくてよいとか、VASSALモジュールを作るときに便利とか、ブログとかの記事にサクっと使えるとか、いろいろなメリットがあります。「コマがなくなったときに困らないように」がそれほど上位の理由になることはないものの、スキャンせずにコマを切るというのはちょっと考えられないというのが2012年現在の気持ちなのであります。

インメルマンの例会でプレイしました。30年くらい前にルールを読んで、1回だけプレイして、「あら、これは趣味にあわないかも」と思って手放してしまったゲームですが、思いのほか楽しめました。
シナリオは「Sneak Attack」。中国軍がイスラム星系に前線基地を作れば勝ちという内容です。人口マーカーはゲームに影響しないだろうという判断で使用しませんでした。僕は中国軍担当です。

結果は中国軍の勝利でした。
イスラム星系には中国軍が前線基地を作れる惑星が3個あり、その位置は公転によって徐々に変わっていきます。中国軍は手持ちの艦隊全部をスタックさせてイスラム星系に突入したところ、期せずして「どの惑星にも1ターンで到達できる」という「大手飛車角取りポジション」に到達してしまいます。
イスラム軍は手持ちの艦隊を分割して全惑星の防衛にあてましたが、中国軍はそのうちの1個を数で圧倒し、イスラム軍の対空砲火をものとしない物量作戦で地表に到達してゲームを終わらせました。


このゲームをこよなく愛するプレイヤーさんとの対戦だったこともあり、とても楽しくプレイできました。「趣味にあわないかも」という感想は取り下げです。
公転ルールが単なるSF的ギミックとしてだけでなく、プレイに大きく影響したところが嬉しいです。プレイヤーが惑星の未来位置を細かく計算しだすとゲームがダルくなりそうですが、今回はフィーリングでプレイできたので楽しかったです。
また、移動ルールもゲームを面白くしていると思います。ユニットは1ターン移動しなければ好きな方向に向きを変えられますが、移動する場合は必ず真正面のヘクスに進まなければならず、1ヘクス移動するごとに60度の方向転換ができるだけです。このため、ユニットが直前のターンとまったく違う方向に移動することが難しく、先を見越した艦隊の配置や、予備を持つことなどが大切になってきます。


訓練と隊形のルールもSF的想像力をかきたててくれるし、ゲームとしても面白いものになっていると思います。今回のプレイでは双方が「艦隊にできるだけ隊形を持たせる、艦艇は単独で戦わない」という戦術をとりましたが、実際には戦術にもう少しバリエーションがあるのかもしれません。
戦闘機は単独では弱いですが、適切な隊形マーカーを持つ艦隊に編入すれば防御力を大きく引き上げてくれます。しかし、隊形マーカーが戦闘で失われた場合には額面どおりの戦闘力に戻ってしまいます。戦艦や巡洋戦艦は元々の戦闘力が高いので、このような場合(または艦隊に属さない場合)でもある程度は戦えます。このような特性を勘案して、相手の弱いところを突くようなプレイができるようになると、より面白い決断が出てくるのかもと妄想が広がります(褒めすぎか。。。)。
古いゲーム故にルールの記述がおおらかだったりして、ある程度やさしい気持ちでプレイする必要があるのだろうとは思いますが、「惑星が公転するゲームマップ上での艦隊戦」というコンセプトの面白さだけにとどまらない魅力があるゲームに思えてきました。入手しようと思うほどではないものの、機会があればまたぜひプレイしてみたいです。

戰棋 Vol.7の「三國戰記」。どんなゲームなのかはわかりません(僕は三国志をほとんど知らないので、説明されたとしてもほとんど意味が分からないと思いますが)。ボードの縁にぐるりとトラックがあると「ウォーゲームじゃないゲームっぽい」と思ってしまうのは僕の偏見ですね、たぶん。。。

「Lord of the Rings - Confrontation」。傑作です。僕も持ってます。実はとてもウォーゲームに近いポジションにあるゲームなんじゃないかと思ってます。どうしてそうなのかをうまく説明はできないんですが、「ウォーゲームっぽさ」を説明するときにこのゲームはよい教材になってくれそうな気がします。

Kaiser's Pirates。一度だけプレイしたことがありますが、カードに描かれている船が聞いたことのない名前ばかりでした。。。

戰棋 Vol.7の「Napoleon's Triumph」の記事。文章の意味するところは全然わかりませんが、こういう絵を見てるだけでうれしいというか、血が騒ぐというか。