ウォーゲーム、シミュレーションゲームのあれこれ


by たかさわ

ゲーム的かもしれない思考の例

しゅみのしみゅれーしょんげーむ : ゲーム的な。あまりにゲーム的な。を読んで、最近、自分がおこなった思考がもしかして「ゲーム的」なのではないかと思いあたったので、書きとめておくことにした。

Example of Cavalry attack in GCACW - 1

上の図は、Burnside Takes Commandの上級ゲームシナリオにおける一場面である。
南軍がイニシアティブを取り、Stuartがスタックしている2個騎兵旅団を活性化している。
Wilcoxの下にあるマーカーは「Breastworks Build」なので、次のターンには防御力と砲兵値が倍になる。
両軍のVPは拮抗しており、残りターン数も少ない。
南軍は1VPでも稼ぎたいと考えている。
Stuartの移動力は11。

Example of Cavalry attack in GCACW - 2

上の図が、僕がおこなったアクション。

まず、兵力が2のWH LeeをFarnsworthの北東側ヘクスに移動させた。
続いて、兵力が3のJonesをStuartと共にFarnsworthの南西側ヘクスに移動させ(ここまでで3MPを消費)、Farnsworthを準備攻撃。
結果は双方がD。

攻撃をおこなうヘクスをどうするかについて、おおよそ次のような考察をおこなった。

北東側から攻撃しようとすると、移動で7MPを消費してしまうため、通常攻撃になってしまう。
とはいえ、小川越しの攻撃ではなくなるので、戦闘のダイス修整に変わりはない。
さらに、StuartをFarnsworthの北東にもってくれば、次のアクションでHamptonを活性化させることもできる。
しかし、Stuartを北東に送った場合、南西側の騎兵ユニットの戦術値が2になってしまうのがちょっと心細いから、南西側にStuartを送って攻撃しよう、と結論。

しかし、プレイし終わった後で、まだまだ足りてないなぁ、と思った。
より良さそうなアクションとして浮かんだのは次の2種類。

Example of Cavalry attack in GCACW - 3

まずは、攻撃を兵力2のWH Leeで実施する案。

防御側のFarnsworthの戦闘力は2なのだから、何も戦闘力3のユニットで攻撃する必要はないのである(どっちみち戦闘力比は1:1)。
戦闘力3のJonesを残すことで、混乱したFarnsworthにより有利な攻撃をかけることができる。
混乱したFarnsworthへの攻撃について論じることは結果論と考えるのではなく、事前に予想すべき事象とした方がよいと思う。

Example of Cavalry attack in GCACW - 4

続いて、Jonesが攻撃前に分遣をおこなう案。
これにより、攻撃側が混乱してしまった場合でも、分遣したSubユニットを別の用途に用いることができる。

正直なところ、GCACWの分遣ルールは活用の可能性が広すぎてちょっと気持ちが悪い。
先祖であるLee vs Grantについても同じことが言える、またはより始末の悪い活用方法があるのではないかと思っている。
戦闘力比的にムダになる兵力を攻撃の直前に分遣してしまうテクニックは、この「気持ち悪い活用方法」のひとつだろう。

この方法を使うことに抵抗がない訳ではない。
とは言え、今回この方法を使わなかったのは、事前に思いつかなかったからというだけであり、事前に思いついていれば迷わず使ったのではないかと思う。

以上、「実際におこなったアクション」を含めて3つの思考について述べた。
この3つの思考は述べた順に徐々に「ゲーム的度」が上がっていっているのではないかと思う。

「実際におこなったアクション」のための思考はそれほどゲーム的ではない。
「3戦闘力で攻撃してもどうせ1:1だから2戦闘力で」という思考はちょっとゲーム的。
「もったいないから分遣して攻撃」はかなりゲーム的。

。。。そんな風に考える人がいるかもしれない、と想像する。
実際、僕は3番目の手法を使うとしたら、その前に相手の顔色を見たり、相手のプレイスタイルを思い起こして躊躇したりしちゃいそうな気がする。
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Commented by takoba39714 at 2008-06-28 22:27
トラックバックありがとうございました。GCACWのルールに疎いので、あまり知ったかぶったことは言えませんが、分遣攻撃や戦闘力のカウンティングなんかが、指揮官が実際に行う思考とどれくらいかけ離れているかが問題なのでしょうね。フラットトップのドメル艦隊戦術(戦闘機専用、爆撃機専用、雷撃機専用の空母を作る)とか、日本機動部隊の全部本物の艦隊戦術(小型艦を小分けにして、索敵を攪乱する)といった思考は、実際には起こりえないゲーム的思考なわけですが、そういうことを許すルールが欠陥なのか、そういうことをするプレイヤーが困ったちゃんなのか、永遠のテーマです。
Commented by gameape at 2008-06-29 09:32
takoba39714さん、こんにちは。

「ドメル艦隊戦術」に笑わされました(汗)。で、少しして、「何で史実ではドメル艦隊戦術をやらなかったんだろう」と思い至りました。また、WW2連隊規模のゲームで、独軍装甲師団の戦車ユニットだけを集めた強力スタックを作ることなんかも、類似のテクニック(?)と言えるのかもなとも思いました。

僕は「ドメル戦術」をやっちゃいそうだなぁ。あんまり歴史にこだわらないし。困ったちゃんと言われるのは困るので、その辺の空気は読むように心がけているつもりですが、できることならば、「困ったちゃんの発生する因子のないデザイン」や「困ったテクニックが使われても、ゲーム全体として見ると帳尻が合っちゃうおおらかなデザイン」を期待してしまいます。
Commented by takoba39714 at 2008-06-29 15:24
少なくともドメル艦隊戦術と米軍の片道特攻は、帝海ではできません。
全部艦隊戦術もこのまえ封じました。
ただ、イタチごっこでこういう手は頭のいい人が次から次へと考えますのでねえ。帝海もどんな砲火に見舞われることか・・・
SNSでも述べたとおりフラットトップは大好きなアイテムなのですが、このKY戦術群には全く耐性がありません。
Commented by takoba39714 at 2008-06-29 15:29
ドメル戦術にはゲーム上の利点があります。まず艦載機の管理が簡単になって作業ストレスが軽減されること。二つ目が戦闘機専用空母が自身を囮にすることで、敵の航空攻撃力を削ぎ、後手必殺をねらえること。ひとつめも、ふたつめもゲームの世界にしか通用しない利点ですよね。本物の場合はこの選択をする勇気は無いと思うなあ。
Commented by gameape at 2008-07-08 22:01
本件、コメントをつけようと思っていたのですが、なかなかうまくまとまりません。

制作者が通用しないと考えているテクニックをルールで封じてくれているのは、とてもありがたいことです。それなりにマジメに考え出したつもりでいる技を「ゲーム的」「KY戦術」のように言われるのはちょっと寂しいです。僕がウォーゲームのウェブをやっている理由のひとつは、自分がどのようにウォーゲームをプレイするかを事前に白状しておくことで、いざプレイが始まった後で「そのようなプレイをする人はちょっと。。。」と言われないようにすることだったりするくらいですので。。。
Commented by takoba39714 at 2008-07-08 22:36
>それなりにマジメに考え出したつもりでいる技を・・・
そうでした。そういう逆側面もありますね。
空母戦ならそうでもなくても、よく知らない陸物だったら、KY戦術を私も知らずにやっちゃう可能性あります。
ゲーム的であっても許容できる範囲のものもあるでしょうし、そのラインは人によって違うでしょうし。
by gameape | 2008-06-28 12:55 | Comments(6)