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ウォーゲーム、シミュレーションゲームのあれこれ


by たかさわ

蝶よ花よとウォーゲーム #wgac2019

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これは「War-Gamers Advent Calendar 2019」の12月6日分です。ウォーゲームは「蝶よ花よ」とプレイして楽しいときもあるよ、という話。


「あの子は蝶よ花よと育てられまして」などと言うことがありますが、ウォーゲームでも「蝶よ花よとプレイする」というのがあると思っています。

ルールの記述が甘い、矛盾する項目がある、ルールブックの構成が良くない、システム自体に穴がある、素直に勝利条件を目指すと微妙な展開になる。そういう製品にやさしく丁寧に時間や労力を投じて、「作者はこう思い描いたんじゃないかな」なプレイを探る。そういう態度を指しているつもりです。

対義語は「象が踏んでも壊れない」でいかがでしょう。意味が分からない若いアナタは、おじいさんに尋ねてみてください。ウォーゲームはルールブックのとおりにプレイして、ガッツリと勝利条件の達成を目指せるものであってほしい。象が踏んでも壊れないぐらいに、しっかりとデベロップとプレイテストと校正を。そんな感じです。

この「蝶花」(ちょうはな)と「象踏」(ぞうふみ)。あの人はこっちでこの人はこっち、と単純に分類できるものではありません。その日の気分によって変わることもあれば、「このゲームは蝶花であのゲームは象踏だな」とか、「来週あの人とこのゲームをプレイするなら象踏で」みたいなこともあるはずです。

当然、蝶花と象踏で優劣もありません。僕はその昔、蝶花な皆さまを見て、「あの人たちが長期的にはウォーゲームの体力を弱めてる」などと思ったこともありましたが、現在は蝶花と象踏を行ったり来たりしてウォーゲームを楽しんでいます。

今年(2019年)を振り返ってみると、蝶花方面が昨年より充実していました。昨年までは「象踏でプレイしてうまく動かなければ、さっさと次のゲームに行こう。人生は短いよ」の傾向が強かったです。関係ないと思いますが、僕は来年、ウォーゲームを始めてから40年です。

Canadian Crucible

2019年に蝶よ花よとプレイしたゲーム、その1は「Tactical Combat Series」(TCS)です。ヒストリカルなマップとユニットでプレイする、高低差やLOSや射程のある戦術ゲーム。OPシートと呼ばれる紙面に図と人間語(0600時にマールナッハを攻撃せよ、など)で命令を書き、たとえ自軍が不利になることが明白であっても、ユニットを命令に従って行動させねばなりません。

Canadian Crucible

命令の書き方や実行のさせ方は規定されておらず、ルールに書いてないことはやってよしとしたときと、蝶よ花よとプレイしたときとでは、随分展開が違うはずです。合衆国陸軍のフィールド・マニュアルを参考書にすると、プレイがぐっと面白くなりました。

NATO Division Commander

蝶よ花よ、その2は「NATO Division Commander」です。ずっと欲しかったのですが、eBayで良い出会いがありました。ロールプレイングゲームのようにゲームマスター(コントローラー、と呼びます)がプレイヤーから情報を隠してプレイします。箱は分厚くてコマも多いですが、実際にはハーフマップに片側100コマ弱、みたいなシナリオが多いです。

NATO Division Commander

プレイヤーは師団長として自分の体力と相談しながら、情報収集と部隊編成と前線指揮のそれぞれに、時間をどれだけ割り当てるかを考えます。ユニットの移動はNATOまたはワルシャワ条約機構のドクトリンに従わねばならず、かといってそのドクトリンは大まかにしか説明されていないので、蝶よ花よと育てる気持ちが有効です。ルールブックにあやしい部分が結構ありはしますが、蝶花モードで乗り切る所存。

Flashpoint: Golan

そして、現在まさに蝶よ花よとプレイしているのが、その3の「Flashpoint: Golan」です。1ターンが1日、1ヘクスが4kmで、大隊から旅団規模が師団単位のチットプルで活性化。ZOCあり、メイアタック、戦力比CRTのオーソドックスな作戦級ゲームに見せかけて、砲兵と航空機に弾道ミサイルと巡航ミサイルが入り混じる壮絶な臨機射撃合戦。これはSF(サイエンス・フィクションです、念のため)なのか、はたまたスコード・リーダーの50年後の姿なのか。

Flashpoint: Golan

ルールブックからは、明確でわかりやすいルールを書こう、という気持ちが感じられると思うものの、結果的には読みたい事柄を見つけにくかったり、説明が不足していたり、明らかに間違えがあったりで、まずは時間をかけてルールを読み解いたり、ルールブック自体に慣れたりする必要があります。いまは蝶花ですが、慣れてしまえば象踏に移行するのかもしれません。

年末にかけて「Death Valley」をプレイしたいと思っておりまして、これが蝶花物件その4になるかもしれません。でも、シリーズ前作の「Twin Peaks」では途中で冷めてしまったので、今回も同じ道をたどるのかも。それはそれで楽しいのがウォーゲーム、ということにします。

最後に、アドベントカレンダーのページに書いた「愛は地球を救う」についての言い訳を。

あれを書いた時点では、「蝶花は愛のたまもの」と思っていました。間違ってますね、お恥ずかしい。蝶花と象踏と愛の多寡はまったく無関係です。愛ゆえの象踏もあるだろうし、愛がなくても蝶花はできる。さらに、愛があるから良いわけでも、愛がないから悪いわけでもないので、そこんとこヨロシクお願いいたします。

ウォーゲームが僕を救ってくれているのは間違いありません。ピース。


by gameape | 2019-12-06 00:02 | 考えごと