TCSは射撃とモラルチェックをd66(六面体2個を10の位と1の位として読む)で解決するので、「何をどうするとこうなる」という感覚がなかなかつかめません。長いこと適当にプレイしてきましたが、このところ連続してブラッディなゲーム展開ばかりなので、確率や期待値を計算してみることにしました。
まずはエリアファイア。上半分が36とおりの出目のうち何個になるか。例えば11~16なら「6」、11~43なら「21」となって、これを36で割るとパーセントになります。下半分はNE(効果なし)になる確率と、Loss(ステップロス)の期待値、そして1~9ステップの損害が発生する確率です。
続いてモラルチェック。上半分はエリアファイアと同じ様式。下半分はそれぞれの結果が生じる確率になっています。
2つの表から、かなり重要なことがわかりました。というか、20年近く前からプレイしているシステムで、こんな大事なことに気づかなかったんだ、というぐらいに驚いています。難解だと思っていたTCSの射撃とモラルチェックは、たった3つの法則で説明できます。
- エリアファイアで生じるステップロスは火力の5%(緑色の行がそれ)
- エリアファイアによるモラルチェック発生率は基本25%、1コラムごとに5%増(同じく黄色の行)
- モラルチェック失敗率は25%、1コラムごとに10%増(同じく赤い行)
これらはプレイ中に次のように使います。
- 前方に敵の歩兵小隊と機関銃のスタックがいる。
- その3ヘクス手前にある森に、モラルが3の自軍ユニットを移動させたらどうなるか。
- 敵は6火力で、距離3ヘクスで森の移動モードを撃つと無修整で6火力のまま。
- 6火力の5%は0.3ステップなので、3回に1回の割合で1ステップロスする程度のリスク。
- 6火力は最低コラムから6コラム目なので、25%+5%×6=55%でモラルチェック発生。
- モラルは額面が3、森で-1されて修整後は2。
- 最良モラルの隣のコラムなので、25%+10%=35%でモラルチェック失敗
表を見ればわかるとおり、正確な数値は若干ちがいます。しかし、プレイ中にパパっと計算できる手軽さと便利さを考えれば、誤差として割り切っても全く差し支えないと思います。やるぜTCS。