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ウォーゲーム、シミュレーションゲームのあれこれ


by たかさわ

カードにして楽しむウォーゲーム

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これは「War-Gamers Advent Calendar 2017」の12月6日分です。Strategy & Tactics誌の51号から90号までの表紙をカードにしたら楽しかった、という話。

元々は「Operation Grenade」がコマンドマガジンの付録になったことがきっかけでした。最近はコマンドをKindleで読んでいます。ゲームを買うと紙の本とKindle版の両方を買うことになるなぁ。お、Operation GrenadeはS&T版でも手に入りそうだぞ。なんだなんだ、他の号も買えそうじゃないか。創刊号から全部は厳しいけれど、SPI最後の40号に限れば何とかズブズブズブ......(沼に沈む音)。

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めでたくコンプリートした記念に「インタビューボード」を作りました。スポーツ選手とかグラビアアイドルの背景にあるアレです。表紙をスキャンして、コンビニでプリントアウトして、両面テープで垂直な壁面に貼り付ければできあがり。予想をはるかに上回る楽しさでした。

お好きなゲームのカバーアートを集めて、ぜひやってみてください。見てるだけでもうっとりすること請け合いです。

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日本ウォーゲーム界のVIPたちと記念撮影の図。左後方から、yagiさんこと岩永秀明さん、中黒靖さん、鹿内靖さん、信長さん(MustAttackは来年3月で10周年ですよ!)、そして筆者です。中黒さん、思い切り見切ってしまったことをお詫びいたします。こんなことが実現するのもインタビューボードがあればこそ。グレート!

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インタビューボードは元の雑誌をスキャンして、ほぼ原寸大でプリントして作りました。A3でカラーを20枚コンビニプリントするとそれなりのお値段です。なので、事前に縮小版でカメラテストをやってみました。

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カメラテスト自体が、これはこれで非常に楽しい体験でした。中子真治さんの本とかシネフェックス(今の公式サイトはこちら。僕が読んでた頃はバンダイが翻訳版を出していた)とかで読んだ、スター・ウォーズやブレード・ランナーの特撮解説を思い出しながらやりました。

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リハーサルに使った縮小版インタビューボードは捨てるにはもったいない。切り離してカードスリーブに入れてみました。ウォーゲームのプレイ準備自体よりも、こういう工作の方に盛り上がってしまいがちなのは、テスト直前に机の整理をしちゃうのと似ています。

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カードは普通の大きさのカードスリーブに入れて、余った部分をハサミでジョキジョキ切りました。カードを重ねると、スリーブの大きさが微妙に(ときには激しく)違うことがわかります。各号2枚づつあったので、合計80枚のデッキができあがりました。

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2人マージャンをやってみました。手牌は7枚でメンツ2セットとトイツ、またはトイツ4セットで和了する縮小版。「ダニガンの清一色」、「Victory in the Westのイーペーコー」、「包囲戦のみ」、「顔のアップ」など、役を考えるときが一番面白いけれど、実際にプレイするとそうでもない。そんな感じがしないでもありません。

なお、上の図は左側プレイヤーが「BAORがアタマ」「PGGシステムが3枚」に「包囲戦待ち」でリーチをかけているのですが、実は二巡目に「Siege of Constantinople」(タイトルからして包囲戦!)を捨てているのでフリテンです。

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バトルラインもできそうです。ラミーとかセブンブリッジもイケると思いますが、いずれにせよ役を考えるのが一番面白いことに違いはありません。むしろ思い切りシンプルに「名刺ジャンケンのウォーゲーム版」が一番面白いのかも。いやいや、ゲームしたいならばS&Tについているゲームをプレイすべきで、カードは別の目的に...。

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ということで、まずは題材となっている戦争の年代ごとに分類。ぐっと面白くなってきました。ポエニ戦争と十字軍は隣にありますが、その間は1000年以上あいています。シナリオが広い期間をカバーしているFighting Sail(独立戦争、ナポレオン戦争、1812年戦争など)とRaid!(WW2、ベトナム、エンテベなど)は、境界線をまたいでいます。

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デザイナーごと。2作以上デザインしている御仁に限定しました。James F. Dunnigan、Richard H. Berg、Joseph M. Balkoskiが3巨頭です。デベロッパーを集計するとGreg CostikyanやNick Karpなどに加えて、デザイナー部門と同じくBrad HesselやJoseph M. Balkoskiが並ぶことになります。

DunniganとButterfieldの境界線をまたぐ3作はFifth CorpsとBAORが共作で、Paratroopはそれぞれがデザインしたゲーム(とあと1作)のセットです。

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戦場の場所ごとに世界地図の上に並べてみたところ、ヨーロッパの収集がつかなくなりました。具体的には、まずフランスとドイツに10枚以上が集中し、それらがポーランドや北アフリカを圧迫し、ロシアや中東にも影響が及ぶというさながら世界大戦をシミュレートする結果に。

Fighting Sailを北米ではなく中央アメリカに置いたのは、筆者がちょうど「ホーンブロワー」を読んでいたからです。

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持っているゲーム全部がカードになっていればいいのにな、と思います。実物を全部並べて眺めるのはなかなか大変ですが、小さなカードであればテーブルや床に並べられるはずです。シャッフルしてランダムにゲームを選ぶとか、所有ゲームをいろいろな基準で並べなおして遊ぶとか、結構役に立つのではないでしょうか。

仮面ライダーカードとか、永谷園のお茶漬けに入っていた浮世絵カードとか、あんな感じでウォーゲームカードの出版を検討いただければ幸いです(たとえが古くてごめんなさい)。無料で、とは申しませませんが、あんまり射幸心をあおったり、入手にお金がかかったりしない方法が好ましいです。

by gameape | 2017-12-06 00:00 | ウォーゲーム生活