「読む」以上「覚える」未満
2012年 02月 18日
ウォーゲームのルールを1回通して読んだとしても、それを覚えてしまうことはまずありません。ルールの概要を「他のゲームと同じだ」とか「お、このゲーム独特の概念だ」とか言って把握したり、項目の順番だったり書いてある位置だったりでおぼろげにつかんだりするのがせいぜいです。
余談ですが、「あのルールはルールブックのこの辺のページのこの辺の位置に書いてあった」といった「位置情報」は案外重要だと思っています。ルールブックをコピーしたり、電子化したりしたりして記載ページや記載位置が変わると、突然プレイしにくくなったりします。
閑話休題。
ルールの細かいところはプレイしている途中に「ん、これはあの辺に書いてあったな」とか「これは他のゲームと同じだよな(または違うよな)」とか思いながら、ルールブックをパラパラとめくるのが普通です。
再び余談、ウォーゲームのルールブックはこの「パラパラ」のやりやすさを重視したものであって欲しいと思います。この点で電子化されたルールは紙のルールブックにまだまだかないません(ただし、単語検索だったり、しおりの設定だったり、紙のルールよりはるかに便利な機能もあるので侮れませんが)。さらに、紙のルールであっても、週刊誌のように製本されているか、A4の紙の左上をホチキス止めしただけか、製本されていても端がきちんとトリミングされているか、めくりやすい紙か、など「パラパラしやすい度」には結構幅があると思います。
再び閑話休題。
実際のところ、この「ルールをパラパラ」ができるようになっていれば、ウォーゲームは十分に楽しくプレイできると思います。とはいえ、あまりこの「パラパラ」が多いとゲームがもっさりしたものになりますので、プレイが主で「パラパラ」が従になるような割合が望ましいです。
ルールを覚えてしまえば、この「パラパラ」はかなり減ります。減りこそすれ、ごく一部の例外を除いて「パラパラ」は完全にはなくならないのが普通だと思います。「覚えた」と思っても、ときおり「パラパラ」をやるくらいの用心深さ(神経質さ、と言うべきか)がある方がウォーゲームは楽しく(または後悔少なく)プレイできるように思います。
いずれにせよ、あるウォーゲームのルールを「覚えた」と思えるまでにはかなりの労力と時間を要することが多く、意図せずに結果として覚えてしまうことこそあれ、「覚えよう」と思って覚えるものではないというか、そうすることはあまり効率がよくないのでやりたくないし、他人にお勧めする気にもあまりなりません。
「ようし、このゲームは面白そうだからルールを「読んだ以上覚えた未満」の状態になろう」
「次にお会いするときまでにお互い「読んだ以上覚えた未満」にしておきましょうね」
。。。何と気持ち悪い。とはいえ、短い適当な言い回しも思いつきません。別になくても困らないと言えば困りませんが。「More than read, less than remember」で「MRLR」とか「もりれり」。うーむ、やっぱりダメですね。いまどきはフィンランド語にするのがいいか。。。