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ウォーゲーム、シミュレーションゲームのあれこれ


by たかさわ

それは何というゲームですか?

「こまっちゃってさー」

そう話しているはずなのに、あんまり困ってなさそうに見える人っていると思う。
以下の話はまさにそれで、実際にはほとんど困ってないことを「こまっちゃってさー」と書いている。

ウォーゲームの呼び名に関連して困ることが少なくない。
ある1個のウォーゲームにいろいろな呼び名があるからである。

パッケージなり表紙なりに書かれているタイトルを呼べばよい、書けばよい、と単純に考えたい。
けれど、そうはいかない場合がほとんどだと思う。

・原題そのまま(多くの場合は英語です)
・原題をカナ表記
・原題を和訳したもの
・邦題

例えば、名作「Squad Leader」の場合、順番に次のようになる。

・Squad Leader
・スコード・リーダー
・分隊長
・戦闘指揮官

実際のところ、これだけでは済まない。

・より正確かもしれないカナ表記(「スクォード・リーダー」「スコード・リーダァ」)
・略称(「SL」)

さらに、出版者が独自の略称を用意していたりするときがある。
「Breakout: Normandy」が「BKN」だったり、「Stalingrad」が「GRAD」だったり。

そして、そのゲームがシリーズのものである場合、そのうちの1作を示すのか、シリーズ全体を示すのかが不明瞭になることもある。
「Squad Leader」単体を指しているのかもしれないし、「COI」「COD」「GI」も含めているのかもしれない。
(しかも、さらに略称が登場してしまいますよ!!)

ときにはどこまでがタイトルで、どこからがサブタイトルや煽り文句なのかが分からないゲームもあったりする。
さらには、パッケージとルールブックとマップに書かれているタイトルが微妙に違うなんてことがあっても不思議はないなぁ。

それだけならばまだいいが。

出版前に発表されたタイトルが出版時までに変わってしまうとか。
(「War of the Roses」が「Richard III」になるとかです)
プレイヤーたちが独自の呼称を使うとか。
(「パスグロ」「ロシキャン」とかはすぐわかるけれど、「空馬」とか「麒麟」とかはかなり難解です。。。)
再発する際に原題だったり邦題だったりが変わるとか。
(ときには同じタイトルなのに別ゲームだったりするから始末に負えません)
原題のスペースを「・」(ナカグロ)にするか、スペースにするか。
定冠詞の「ザ」と「ジ」とか複数形の「ス」と「ズ」とか。
(「カット」と「カッツ」や「ハート」と「ハーツ」などは検索泣かせです)

文字は半角なのか、全角なのか。
数字は何語で読めば良いか。。。

ウォーゲーマーの数は多くない。
それに比べてウォーゲームの数はものすごく多い。
そんな状況の中でウォーゲームの多くがいろいろな呼ばれ方をしている。

あるゲームに興味を持った人が、タイトルをキーワードに興味の糸を手繰ろうとしたときに、困ってしまうことってあるのかもしれない。

しかし、冒頭にも書いたとおり、僕はそのような状況をそれほど深刻に心配している訳ではない。
むしろ、同じものにいろいろな呼び名があることが、趣味の面白さを増幅させるかもと思っているから。

「ダース・ベーダー」じゃなくて「シスの暗黒卿」。
「坂本龍一」じゃなくて「教授」。
「ルイ・アームストロング」じゃなくて「サッチモ」。
「つりざお」じゃなくて「ロッド」。

そういうのを楽しいと思った経験が僕にはある。
わざわざ変な呼び方をして悦に入ることが今だってある。
(スタンリー・キューブリックを「キューちゃん」と呼ぶようになって10年以上経ちます、はい。。。)

趣味としての楽しみはスポイルしないよう。
でも、もしかしたら新しい仲間になるかもしれない人が困り果てないよう。

そんなバランスがうまく取れればいいなぁ。
というか、別に心配しなくても、世の中はうまくできていて、そういうバランスが自然に取れるものなんだろうと楽観してよいと僕は思っている。
by gameape | 2010-06-11 21:50 | 考えごと