僕はウォーゲームのルールブックを読むこと自体が結構好きで、読むのに時間がかかるとしても、それほどいやだとは思いません。とはいえ、ルールブックを何日もかけて読んでしまうよりは、この時間をウォーゲームのプレイに使った方がいいよな、と思います。
ルールブックを通読しない。または、太字で書かれた項目にだけざっと目を通すだけにして、マップを広げてコマを動かしてみる。そういう方法は何度か試してみたことがあります。でも、僕には向いていないようでした。結局、ルールブックを通読しながら、最初からこうすればよかったのに、となってしまいます。
最近気を付けるようにしているのは、ルールブックの通読は1回だけにする、ということです。一度も通読しないとうまくいかない。でも何回も通読するとプレイする時間が減ってしまう。なので、通読は1回より多くてもいけないし、少なくてもいけない、というのが2020年時点の持論です。
PDF版のルールを通読しながらプレイに必要な箇所をマーキングしていきます。これで一度通読したルールブックは、マーキングされた部分だけを読めばよくなります。大事なことは「マーキングしたところだけを読めば意味が分かるようにする」ことと、「マーキングしていないところは読み飛ばさねばならない」ことです。
このマーキングの手法は、ニフティ(当時はニフティサーブだったかも)のfgame会議室で、bqsfgameさんに教わったことです。
bqsfgameさんご自身のブログでも紹介されれています(僕の名前が!)。僕が自己流でアレンジした部分も多分にあって、教わったことからかけ離れている可能性が大です。
僕は「ウォーゲームとしては普通だな」と思う箇所はマーキングしません。例えば「移動フェイズに自軍ユニットの一部またはすべてを移動させることができ、全く移動させなくてもよい」とか、「ユニットは移動力の一部または全部を使うことができる」などは、マーキングなしです。
プレイに必要ではないけれど後で知りたくなりそうな部分には、違う色でマーキングしていきます。全体としては次のようなやり方です。
・黄色:プレイするために必要なこと(前述)
・緑色:フレーバーテキストなど、後で知りたくなりそうな部分
・赤:プレイ中に探しそうな重要な値など(例:補給線の長さは○○ヘクス)
・赤の波下線とテキスト:疑問や感想、自分への申し送り
サマリーがあると、マーキングされたルールブックより速やかにプレイを始められるし、プレイ中のルール確認時間も短くなります。サマリーを作ったらそれだけを読み、ルールは見ないようにすると効果が上がる、というのはマーキングのときと同じです。
ルールは通読したとしても、他のゲームに手を付けてしまうと頭の中からすっかり抜け落ちてしまいますが、マーキングされたルールブックやサマリーがあると、プレイ可能な状態に自分を復元する時間がかなり短くできます。
マーキングをし忘れることや、ルールを誤解したままサマリーを書いてしまうことはあります。それを使えばルールを見落としたり誤解したりしたままプレイすることになります。でも、そこは割り切りです。プレイできるタイトル数が増えることを良しとします。
プレイの正確さという「質」よりも、プレイするタイトル数という「量」を優先するのは、「質より量」なのでしょう。でも、膨大な題材を多種多様の手法で描く、数えきれないほどのタイトルたちの存在がウォーゲームの魅力であるのだから、より多くのタイトルに触れられることは、ウォーゲーム生活の質的上昇なのだろうと思います。
手元にあるゲームすべてを、今日からそれぞれ1週間ずつかけてプレイしていくと、2028年10月15日にコンプリートできる計算になりました。そのとき僕は63歳。脳内にビートルズの「When I'm Sixty-Four」が流れてきました。大変に心地よいです。まだプレイはしていないのに、しあわせな気分だけちゃっかり先取りです。